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フェルミ推定とは?例題20問と解き方を回答付きで解説【コンサル面接対策】

フェルミ推定とは、正確なデータが手元にない数量を、論理的な分解と仮定の積み上げで概算する思考法です。

「日本に電柱は何本あるか」「コンビニは何店舗あるか」といった問いに、その場で筋道を立てて答えます。

コンサルティングファームの面接では定番の出題形式であり、選考を突破するには、正解を当てる力ではなく、考え方を筋道立てて説明する力が問われます。

※本記事には一部プロモーション・自社サービス紹介を含みます。 ※本記事に記載の数値は、記事作成時点(2026年7月)の公開情報をもとにしています。

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松下慶之(CDBエージェント)

CDBエージェント(コンサル特化型転職支援)

新卒でベイカレント・コンサルティングに入社。ITコンサルタントとしてシステム刷新プロジェクトの要件定義・PMOを多数経験。その後、HR部に所属し採用活動、採用に関する業務効率化、採用管理システム導入におけるPMを行い、企業規模の大幅な拡大に貢献。現在はKICK ZA ISSUE株式会社にて、人材エージェント事業をリード。

✔ この記事でわかること

  • フェルミ推定の解き方5ステップと、面接でそのまま話せる例題20問の回答例
  • 頻出4パターン(存在数・フロー・売上・市場規模)と、難易度・想定時間つきの練習の進め方
  • ファームによって異なる出題傾向・出題形式と、面接官が本当に見ているポイント(一次情報)
  • ChatGPTを使った練習法と、AIだけでは対策しきれない部分の補い方

✔ こんな方は必ず読んでください

  • コンサルファームへの転職を検討していて、ケース面接・フェルミ推定に不安がある
  • 面接まで時間がなく、何から練習すべきか優先順位を知りたい
  • 志望ファームでフェルミ推定が実際に出るのか知りたい
  • 独学やAIでの練習だけで本番に通用するのか不安がある

✔ この記事の信頼性

  • 本記事は、国内最大級のコンサルタントプラットフォーム「コンサルデータバンク(CDB)」が、コンサル特化転職エージェント「CDBエージェント」の中途選考支援で得られた一次情報(出題傾向・候補者フィードバック)をもとに作成しています。
  • コンサルファーム出身で、現在は人材エージェント事業をリードするCDBエージェント担当者(松下)が監修しています。
  • 例題の参考数値は、政府統計・業界団体統計・調査会社の公表データ等の出典を明記しています。

なお、転職面接を控えている方は、例題で練習したうえで「ファーム別の出題傾向」の章を必ず確認してください。志望先によって対策の優先度が変わります。

就活・新卒選考の方は、「解き方5ステップ」と「基礎数値一覧」から順に読み進めるのがおすすめです。

それでは解説していきます。

目次

フェルミ推定とは?30秒でわかる基本

フェルミ推定とは、正確なデータが手元にない数量を、論理的な分解と仮定の積み上げで概算する思考法です。

名前の由来は、物理学者エンリコ・フェルミが「シカゴにピアノ調律師は何人いるか」といった問いを概算で解いてみせたことにあります。

「日本に電柱は何本あるか」「コンビニは何店舗あるか」のように、暗記では答えられない数を、既知の数値(人口・世帯数など)から筋道を立てて導きます。

重要なのは「正解に近い数字を当てること」ではなく、答えにたどり着くまでの考え方を、根拠をもって説明できることです。

なぜコンサル面接で出題されるのか

コンサルタントの実務では、市場規模や事業インパクトなど「誰も正確な数字を知らない量」を素早く見積もり、意思決定の土台にする場面が頻繁にあります。

フェルミ推定は、この実務能力を短時間で確認できるため、選考の定番になっています。

具体的に見られているのは、次のような能力です。

  • 問題を構造的に分解する力(ロジカルシンキング)
  • 仮定を置き、その根拠を説明する力
  • 桁を間違えずに素早く計算し、結果を検証する力
  • 面接官との対話の中で、指摘を取り入れて回答を磨く力

CDBエージェントが支援した選考事例でも、評価の優先度は「①思考プロセス ②コミュニケーション ③数字の正確さ」の順で、数字の精度は最後です。

この点は本記事の後半「ファーム別の出題傾向」で、面接官のフィードバックをもとに詳しく解説します。

ケース面接との違いと関係

フェルミ推定とケース面接は混同されがちですが、問われていることが異なります。

フェルミ推定は「数量を概算する」問題で、ケース面接は「課題を分析し、打ち手を提案する」問題です。

ただし実際の面接では、両者は独立ではなく連続して出題されることが多くあります。

典型例が「ラーメン店の年商を推定してください。では、その売上を1.5倍にするには?」という二段階の出題で、フェルミ推定がそのままケース面接の入口になります。

つまりフェルミ推定で作った「売上の構造式」は、そのまま打ち手を考える切り口になります。

本記事の例題でも、この「推定から施策への接続」まで練習できるよう、深掘り質問付きの問題を用意しています。

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フェルミ推定の解き方5ステップ

フェルミ推定は、どんな問題でも次の5ステップで解けます。

面接では、このステップを「声に出しながら」進めることが重要です。

  1. 前提確認:何を数えるのか、範囲と定義を面接官とすり合わせる
  2. 因数分解:求める数を、既知の数値で計算できる式に分解する
  3. 数値仮定:各要素に数値を置き、その根拠を説明する
  4. 計算:桁に注意して概算する(きれいな丸め値を使う)
  5. 検証:結果を別の角度から確かめ、実感値と照らす

面接で差がつくのは、ステップ1の「前提確認」とステップ5の「検証」です。いきなり計算を始める候補者が多いため、ここを丁寧にやるだけで評価は大きく変わります。

例題で通し解説:「日本にコンビニは何店舗あるか」

5ステップを、面接でそのまま話せる形で通してみます。

想定時間は口頭で5分です。

ステップ1:前提確認

「日本国内で現在営業しているコンビニエンスストアの店舗数を、大手チェーン・地域チェーンを合わせて推定します。個人商店は含めない前提でよろしいでしょうか。」

ステップ2:因数分解(アプローチ選択)

「解き方は2つ考えられます。1つは需要側から、人口を1店舗が支える商圏人口で割る方法。もう1つは供給側から、大手チェーン各社の店舗数を積み上げる方法です。」

「今回は、人口という確実な数値から出発できる需要側のアプローチを採用します。式は『店舗数 = 日本の人口 ÷ 1店舗あたり商圏人口』です。」

ステップ3:数値仮定(根拠つき)

「人口は約1.2億人と置きます。商圏人口は、都市部では駅前に数百メートルおきに店舗があるため1店舗あたり1,500人程度、地方では車社会で店舗が分散するため3,000人程度と考えます。」

「人口の都市部・地方の比率をおよそ半々とみて、全国平均では1店舗あたり約2,200人と置きます。」

ステップ4:計算

「1.2億人 ÷ 2,200人で、約5.5万店舗と推定します。」

ステップ5:検証

「検証します。この推定だと人口10万人の市に40〜50店舗ある計算になります。中規模の市の実感値として大きくは外れていないと考えます。」

実際の店舗数は約5.6万店(大手3チェーンで約5.2万店、市場の約9割)なので、この推定は誤差数%に収まっています。

ただし面接で評価されるのは実数との近さではなく、「なぜ2,200人と置いたのか」を聞かれたときに、都市と地方の違いという構造で説明できることです。

暗記必須の基礎数値一覧

フェルミ推定では、出発点になる基礎数値を暗記しておく必要があります。

面接で使いやすいよう、丸めた数値で覚えるのがポイントです。

項目 覚える数値 参考(実数)
総人口 約1.2億人 1億2,285万人(2026年6月概算値)
世帯数 約5,500万世帯 5,570万世帯(2020年国勢調査)
平均世帯人員 約2.2人 2.21人(2020年国勢調査)
就業者数 約6,900万人 6,860万人(2026年・労働力調査)
65歳以上の割合 約30% 29.6%(2025年1月1日)
15歳未満の割合 約11% 11.4%(2025年1月1日)
年間出生数(1学年の人口) 約70万人(小学生世代は約100万人/学年) 出生数 約69万人(2024年概数)
国土面積 約38万km²(うち可住地は約3割) 37.8万km²
コンビニ店舗数 約5.5万店 約5.6万店(2026年)
小学校数 約2万校 約1.9万校(学校基本調査)

※出典:総務省「人口推計」(2026年6月概算値)、総務省「令和2年国勢調査」、総務省「労働力調査」(2026年)、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(2025年1月1日現在)、厚生労働省「人口動態統計」(2024年概数)、国土地理院「全国都道府県市区町村別面積調」、日本フランチャイズチェーン協会統計ほか。数値は記事更新時点の概数です。

なお、面接本番で使うのは「覚える数値」の列で十分です。

細かい実数を暗記するより、丸め値を使って素早く桁を合わせるほうが、面接では圧倒的に有利です。

頻出4パターン別 例題20問と解答

コンサル面接で出題されるフェルミ推定は、次の4パターンにほぼ集約されます。

  • パターンA:存在数の推定(ストック型)…「日本に◯◯はいくつあるか」
  • パターンB:消費・流通量の推定(フロー型)…「1年間に◯◯はどれだけ消費されるか」
  • パターンC:1店舗・1施設の売上推定…「◯◯の売上はいくらか」
  • パターンD:市場規模の推定…「◯◯市場は何億円か」

各パターンの代表2問(計8問)は、面接でそのまま話せる会話形式の完全解答と、面接官からの深掘り質問への返し方まで掲載しています。

残りの12問は、同じ型で話せるように解答の骨子をまとめました。

解答例はすべて「解答例を見る」をタップすると開く形式にしています。まず自分で分解式を考えてから開くと、練習効果が数倍変わります。

参考実数は答え合わせ用に各解答の最後に置いていますが、面接で評価されるのは実数との近さではなく、分解と仮定の説明です。

パターンA:存在数の推定(ストック型)×5問

「日本に◯◯はいくつあるか」を問う、最も出題頻度が高い型です。

需要側(利用する人の数)から解くか、供給側(設置・運営の単位)から解くかを最初に宣言するのがポイントです。

■ A-1 日本に電柱は何本あるか【詳細解答】

難易度:★☆☆ / 想定時間:5分(口頭)

まずは解答を見ずに、自分ならどう分解するかを考えてみてください。

ステップ1:前提確認

「日本国内に設置されている電柱の本数を推定します。電力会社の電力柱と通信会社の電信柱を合わせ、私有地内の構内柱は除く前提とします。」

ステップ2:因数分解(アプローチ選択)

「解き方は3つ考えられます。①世帯数から需要側で積み上げる方法、②道路の総延長を設置間隔で割る方法、③国土面積に密度を掛ける方法です。」

「数値を置きやすい①を採用し、②を最後の検算に使います。式は『電柱の本数 = 世帯数 × 世帯あたり電柱本数』です。」

ステップ3:数値仮定(根拠つき)

「世帯数は約5,500万です。戸建てはおおむね1〜2軒に1本、集合住宅は数十世帯を数本でカバーするため、世帯あたりに直すと戸建てで0.8本、集合住宅で0.3本程度と考えます。」

「戸建てと集合住宅の比率をおよそ半々とみて、全体では世帯あたり0.6本と置きます。」

ステップ4:計算

「5,500万世帯 × 0.6本で、約3,300万本と推定します。」

ステップ5:検証(別アプローチでクロスチェック)

「検証します。日本の道路総延長は約120万kmで、電柱がおよそ40mに1本立っているとすると、120万km ÷ 40m = 3,000万本。①の結果と桁が一致するので、3,000万〜3,300万本と答えます。」

面接官からの深掘り質問と返し方

Q.「オフィス街や工場に立っている電柱は、その計算に含まれていますか?」

A.「含まれていません。世帯ベースの計算では事業所用・道路設備用が漏れるので、それらを1割程度の上乗せ要因とみると、3,300万〜3,600万本に広がると考えます。」

評価されるポイント

複数アプローチを比較して選べたか、別解での検算まで自走できたか、漏れを指摘されたときに構造で修正できたか。

CDBエージェントの選考支援では、この問題は結論の数字よりも「検算まで自分から行けたか」で評価が分かれています。

参考実数:約3,600万本。推定値3,300万本との誤差は約8%で、主因は世帯ベースでは事業所用・道路設備用の電柱を織り込めないことです。

■ A-2 日本にコンビニは何店舗あるか【骨子】

難易度:★☆☆ / 想定時間:5分(口頭)

前提:国内で営業中のコンビニエンスストア。個人商店は除く。

分解式:店舗数 = 人口 ÷ 1店舗あたり商圏人口(需要側アプローチ)。

仮定の根拠:都市部は1店舗1,500人、地方は3,000人。人口比半々とみて平均2,200人。

計算:1.2億人 ÷ 2,200人 ≒ 5.5万店。

検証:人口10万人の市に40〜50店の計算で、実感値と整合。

参考実数:約5.6万店(大手3チェーンで約5.2万店・市場の約9割)。

この問題は「解き方5ステップ」の章で、面接でそのまま話せる会話形式のフル解答を掲載しています。

■ A-3 日本に美容室は何軒あるか【詳細解答】

難易度:★★☆ / 想定時間:7分(口頭)

「コンビニより多いか少ないか」の直感を持ってから解くと、検証まで話しやすくなります。

ステップ1:前提確認

「美容所として営業している店舗、いわゆる美容室の軒数を推定します。理容室は含めない前提とします。」

ステップ2:因数分解(アプローチ選択)

「需要側から、年間の利用回数の総量を1軒あたりの対応能力で割る方法で解きます。式は『軒数 = 利用者数 × 年間利用回数 ÷ 1軒あたり年間対応人数』です。」

ステップ3:数値仮定(根拠つき)

「利用者は、人口1.2億人から乳幼児と理容室を使う男性を除いて約9,000万人。頻度は女性が2〜3カ月に1回で年5回前後、男性利用者は年3回程度なので、平均で年4回と置きます。需要の総量は9,000万 × 4回 = 3.6億人回です。」

「供給側の1軒あたり対応能力は、スタッフ平均1.5人、1人が1日5人を担当、年240日営業として1.5 × 5 × 240 = 1,800人回と置きます。」

ステップ4:計算

「3.6億人回 ÷ 1,800人回で、約20万軒と推定します。」

ステップ5:検証

「コンビニ約5.5万店の4倍近い数字になりますが、美容室は1人のスタッフが同時に1人しか担当できない労働集約型で商圏も小さいため、コンビニより多いこと自体は妥当と考えます。」

面接官からの深掘り質問と返し方

Q.「実際の軒数が推定より大きいとしたら、どんな要因が考えられますか?」

A.「稼働率です。私の計算は予約が埋まっている前提の処理能力なので、実際には稼働の低い店舗や1人サロン・面貸しが多く存在し、1軒あたりの実稼働が小さいぶん軒数は多くなるはずです。」

評価されるポイント

需要と供給のどちらから解くかを明示できたか、誤差の理由を「稼働率」という構造で説明できたか。

実数を知らなくても「コンビニの数倍あり、供給過多の業界」という示唆まで言及できると、ビジネス感度の面で加点されます。

参考実数:約27万軒(厚生労働省「衛生行政報告例」で27万軒超)。推定20万軒との誤差約25%は、まさに深掘りで答えた「稼働率の低い店舗の存在」が主因です。

■ A-4 日本に信号機は何基あるか【骨子】

難易度:★★☆ / 想定時間:7分(口頭)

前提:信号機が設置された交差点・場所の数(交差点単位で数える)。

分解式:信号機の数 = 市街地面積 × 交差点密度 × 信号設置率。

仮定の根拠:可住地(国土の約3割)のうち信号が必要な市街地を約3万km²。100m格子の街区をイメージすると交差点は1km²に100カ所あるが、信号が付くのは主要な交差点のみで、1km²あたり6〜7カ所と置く。

計算:3万km² × 6.5カ所 ≒ 20万基。

検証:人口1.2億人 ÷ 20万基 = 人口600人に1基。小学校区(数千人)に数基〜10基程度となり、実感値と整合。

参考実数:約21万基(警察庁)。

■ A-5 日本に小学校は何校あるか【骨子】

難易度:★☆☆ / 想定時間:5分(口頭)

前提:国公私立を合わせた小学校の数。

分解式:学校数 = 児童数 ÷ 1校あたり児童数。

仮定の根拠:小学生世代は1学年約100万人 × 6学年 = 約600万人。1校あたりは1学年2クラス × 25人 × 6学年 = 300人と置く。

計算:600万人 ÷ 300人 = 2万校。

検証:全国の市区町村は約1,700なので1自治体あたり約12校。人口7万人の市に12校は実感値と整合。

参考実数:約1.9万校(文部科学省「学校基本調査」)。少子化による統廃合で毎年減少しており、「今後も減る」という一言まで添えられると良い。

パターンB:消費・流通量の推定(フロー型)×5問

「1年間に◯◯はどれだけ消費・流通するか」を問う型です。

フロー型のコツは「誰が・どのくらいの頻度で」をセグメントに分けて置くことです。全員一律の頻度で計算すると、仮定の説明で詰まります。

■ B-1 日本で1年間に消費される缶コーヒーは何本か【骨子】

難易度:★★☆ / 想定時間:7分(口頭)

前提:缶・ボトル缶入りコーヒー。コンビニのカウンターコーヒーは除く。

分解式:年間本数 = 習慣的飲用者数 × 週あたり本数 × 52週。

仮定の根拠:主な購買層は就業者(約6,900万人)のうち、通勤・休憩時に買う習慣がある層を約3,000万人と置く。頻度はヘビー層とライト層をならして週3本。

計算:3,000万人 × 3本 × 52週 ≒ 約47億本 → 約50億本。

検証:金額からの検算。缶コーヒー市場を仮に6,000億円とすると、6,000億円 ÷ 130円 = 46億本で整合。

参考値:業界推計で年間40〜50億本規模(市場規模からの逆算による推計)。

■ B-2 日本で1年間に消費される割り箸は何膳か【骨子】

難易度:★★☆ / 想定時間:7分(口頭)

前提:国内で1年間に使用される使い捨ての割り箸。

分解式:年間膳数 = 人口 × 割り箸を使う食事の週あたり回数 × 52週。

仮定の根拠:割り箸を使うのは外食・中食(コンビニ弁当、出前など)。毎日使う就業者とほぼ使わない層をならして、1人あたり週2.5食と置く。

計算:1.2億人 × 2.5食 × 52週 ≒ 約160億膳。

検証:1人あたり年間約130膳。3日に1膳ペースで実感値と整合。

参考値:約180億膳規模(輸入統計等に基づく推計。国内消費の大半は輸入品)。

■ B-3 日本の宅配便の年間取扱個数はいくつか【骨子】

難易度:★★☆ / 想定時間:7分(口頭)

前提:宅配便として取り扱われる荷物の年間個数。メール便は除く。

分解式:年間個数 = EC利用世帯の需要 + ギフト・個人間 + 企業間(BtoB)。

仮定の根拠:ECを日常利用する世帯を5,500万世帯の7割 = 約4,000万世帯、月8個と置く。ギフトや企業間配送を2割上乗せ。

計算:4,000万世帯 × 8個 × 12カ月 = 38億個、× 1.2 ≒ 約46億個。

検証:1世帯あたり週2個の受け取りで、実感値と整合。

参考実数:50.3億個(国土交通省・2024年度)。EC拡大を背景に、初めて50億個を突破。

■ B-4 日本で1年間に販売されるスマートフォンは何台か【詳細解答】

難易度:★★☆ / 想定時間:7分(口頭)

ストック(保有台数)からフロー(年間販売)を導く、フロー型の代表的な解き方が学べる問題です。

ステップ1:前提確認

「日本国内で1年間に販売される新品スマートフォンの台数を推定します。中古端末の流通は含めない前提とします。」

ステップ2:因数分解

「販売のほとんどは買い替えなので、『販売台数 = 保有台数 ÷ 買い替えサイクル + 新規購入』と分解します。」

ステップ3:数値仮定(根拠つき)

「保有者は人口1.2億人のうち、小さな子どもとごく高齢の層を除いて約1億人と置きます。」

「買い替えサイクルは4年とします。かつては通信契約の2年縛りに合わせて2〜3年でしたが、端末価格の上昇と性能の頭打ちで長期化しているためです。」

「新規購入は、スマホを持ち始める中高生を中心に1学年100万人の大半が購入するとみて、年200万台程度と置きます。」

ステップ4:計算

「1億台 ÷ 4年 = 2,500万台に、新規200万台を加えて約2,700万台と推定します。」

ステップ5:検証(金額からのクロスチェック)

「金額から検算します。国内スマホ市場は約3兆円規模といわれるので、平均単価10万円とすると3,000万台。桁が一致するので、2,700万〜3,000万台と答えます。」

面接官からの深掘り質問と返し方

Q.「中古スマホ市場が今後さらに伸びたら、この数字はどうなりますか?」

A.「新品の販売台数には減少圧力がかかります。買い替えの受け皿が中古に流れることで、実質的に買い替えサイクルがさらに長期化するのと同じ効果が出るためです。」

評価されるポイント

ストック(保有)とフロー(販売)の関係を「保有 ÷ サイクル」という式で表現できるか。この型は自動車・家電・住宅など多くの耐久財の推定に転用できるため、面接官は理解の深さを見ています。

参考実数:約3,000万台(MM総研調べ・2025年度のスマートフォン国内出荷台数)。推定2,700万台との誤差約10%は、法人需要や2台目ニーズを織り込んでいないことが主因です。

■ B-5 東京都内でタクシーは1日に何回利用されるか【詳細解答】

難易度:★★★ / 想定時間:10分(口頭)

供給側と需要側の両方から解いて突き合わせる「クロスチェック」が出題意図の上級問題です。

ステップ1:前提確認

「東京都内でタクシーが1日に利用される回数、つまり乗車件数を推定します。平日の平均的な1日を想定します。」

ステップ2:因数分解(アプローチ選択)

「供給側から『台数 × 稼働率 × 1台あたり乗車回数』で解き、需要側から検算します。タクシーは供給(台数)に上限がある事業なので、供給側のほうが数値を置きやすいと判断しました。」

ステップ3:数値仮定(根拠つき)

「東京のタクシーは法人・個人を合わせて約4.5万台と置きます。整備・休車や隔日勤務を考慮して、1日に走っているのは7割とします。」

「1台あたりの乗車回数は25回と置きます。1回の乗車が移動と次の客探しを含めて平均30〜40分、長時間稼働の隔日勤務車で30回強、日勤車で15回程度の平均というイメージです。」

ステップ4:計算

「4.5万台 × 0.7 × 25回で、約80万回/日と推定します。」

ステップ5:検証(需要側からのクロスチェック)

「需要側から検算します。東京都の昼間人口を約1,600万人とし、その5%が1日に1回タクシーを使うとすると80万回。供給側の推定と一致するので、約80万回と答えます。」

面接官からの深掘り質問と返し方

Q.「時間帯や天候で、この数字はどう変わりますか?」

A.「需要は雨天・深夜・繁華街に大きく偏りますが、供給は台数が固定です。したがってピーク時は需要超過でつかまらず、閑散時間帯は供給超過になります。平均80万回の裏に大きな山谷がある、という構造で捉えています。」

評価されるポイント

★★★問題では、答えの精度よりも「2つの独立したルートで同じ桁に着地させる」過程そのものが見られています。

CDBエージェントの選考支援でも、供給・需要の両面から検算できた候補者は、上位ファームのケース面接でも安定して評価されています。

参考値:この問いには公的な単一の確定値はありませんが、業界統計(実働台数 × 日車あたり運送回数)から1日70万〜90万回規模と推計され、上記の答えと整合します。

パターンC:1店舗・1施設の売上推定 ×5問

「◯◯の売上はいくらか」を問う型で、売上を「客数 × 客単価」の構造にどれだけ現実的に組み立てられるかが見られます。

CDBエージェントの選考データでは、この型は「では、売上を上げるには?」と施策の提案まで続く二段階出題が頻出です。C-2とC-5には、その深掘りへの返し方まで付けています。

■ C-1 スターバックス1店舗の1日売上はいくらか【骨子】

難易度:★★☆ / 想定時間:7分(口頭)

前提:駅前立地の標準的な店舗の1日売上。

分解式:1日売上 = 席数 × 回転数 × 客単価 × (1 + テイクアウト比率)。

仮定の根拠:席数50席。滞在時間は平均1時間で営業12時間だが、満席が続くのはピーク帯のみなので回転数は6回転。客単価はドリンク+フードで700円。テイクアウトは店内の5割増しと置く。

計算:50席 × 6回転 × 700円 × 1.5 ≒ 約30万円/日(繁華街の大型店なら40万円超)。

検証:月商900万円・年商1億円超。飲食店として高水準だが、回転型カフェの好立地店として妥当。

参考値:決算からの逆算で国内1店舗あたり年商1.5億円前後 = 日販40万円規模と推計される(繁忙店はさらに上)。

■ C-2 ラーメン店1店舗の年商はいくらか【詳細解答・深掘りつき】

難易度:★★☆ / 想定時間:7分+深掘り(口頭)

推定のあとに「売上を1.5倍にするには?」と続く、二段階出題の練習ができる問題です。

ステップ1:前提確認

「個人経営の標準的なラーメン店を想定します。席数15席、昼と夜に営業し、チェーン店ではない前提です。」

ステップ2:因数分解

「年商 = 席数 × 1日の回転数 × 客単価 × 年間営業日数、と分解します。」

ステップ3:数値仮定(根拠つき)

「回転数は、昼のピーク2時間で4回転、夜5時間で4回転の計8回転と置きます。ラーメンは滞在時間が20〜30分と短いため、ピーク帯は30分に1回転できる一方、アイドルタイムはほぼ回らない、という平均です。」

「客単価は、ラーメン900円にトッピングやサイドを付ける人と付けない人をならして900円。営業日数は週6日で年300日とします。」

ステップ4:計算

「15席 × 8回転 × 900円 = 1日約10.8万円。300日で年商約3,200万円と推定します。」

ステップ5:検証

「検証します。月商に直すと約270万円。原価3割・家賃・人件費を引くと利益は年数百万円プラスオーナーの人件費という水準で、個人店の経営実感と整合します。」

深掘り質問:「では、この店の売上を1.5倍にするには?」

A.「先ほどの売上構造に沿って考えます。売上 = 客数 × 客単価で、客数はさらに『席数 × 回転数 × 営業日数』と、席の外で作る売上に分けられます。」

「①回転数:券売機や事前提供の工夫で提供時間を短縮し、ピークの取りこぼしを減らす。②客単価:トッピング・サイド・ビールのセット化で900円→1,050円を狙う。③席の外:テイクアウン・デリバリー・通販ラーメンで、席数の制約を外した売上をつくる。」

「優先順位は店の状態によります。行列ができているなら回転短縮と客単価が先、行列がないならまず集客です。仮に客単価+15%、回転+15%、店外売上+15%を積み上げると約1.5倍に届きます。」

評価されるポイント

施策をアイデアの羅列ではなく売上構造(因数)に沿って出せたか、「行列の有無」という前提で優先順位を変えられたか、1.5倍という目標を因数ごとの数字に割り付けられたか。

CDBエージェントの選考データでも、売上推定から施策への展開はケース面接の入口として最も出題例が多いパターンです。

参考値:個人経営のラーメン店の年商は2,000万〜4,000万円規模とされる(業界推計)。

■ C-3 コンビニ1店舗の1日売上(日販)はいくらか【骨子】

難易度:★☆☆ / 想定時間:5分(口頭)

前提:標準的な立地のコンビニ1店舗の1日売上。

分解式:日販 = 1日来店客数 × 客単価。

仮定の根拠:商圏人口2,200人の3人に1人が毎日来店し、通勤・通行客の流入で1割上乗せして約800人。客単価は弁当+飲料で650円。

計算:800人 × 650円 ≒ 約52万円。

検証:時間あたり33人 = 2分に1人強のレジ利用で、実感値と整合。

参考実数:大手3社の平均日販は約55万〜70万円で、セブン-イレブンが約70万円で最大(各社決算)。チェーン間の差が大きいことまで言えると良い。

■ C-4 映画館(10スクリーン)の年間売上はいくらか【骨子】

難易度:★★★ / 想定時間:10分(口頭)

前提:10スクリーンの標準的なシネコン。チケット収入に加え、飲食・物販も含む。

分解式:年間売上 = 総座席数 × 1日上映回数 × 稼働率 × 客単価 × 365日 + 飲食・物販。

仮定の根拠:1スクリーン平均150席 × 10 = 1,500席。1日5回上映。稼働率は平日5〜10%・土日30〜40%をならして15%。客単価は割引をならして1,500円。この「稼働率を平日と休日に分けて置けるか」がこの問題の評価ポイント。

計算:1,500席 × 5回 × 15% × 1,500円 × 365日 ≒ チケット収入 約6.2億円。ポップコーン等の飲食・物販を2割上乗せし、約7.4億円。

検証:全国の興行収入約2,000億円 ÷ 約3,600スクリーン = 1スクリーンあたり約5,500万円。10スクリーンで5.5億円+飲食・物販となり、供給側の統計と整合(日本映画製作者連盟の統計からの逆算)。

参考値:興行収入ベースで1サイト5〜6億円+飲食・物販、計7億円前後と推計される。

■ C-5 フィットネスジム1店舗の月商はいくらか【詳細解答・深掘りつき】

難易度:★★☆ / 想定時間:7分+深掘り(口頭)

会員制(ストック型)ビジネスの構造を扱う問題です。深掘りでは「会員を増やすには?」への返し方まで練習できます。

ステップ1:前提確認

「駅前立地の24時間型フィットネスジムを想定します。月会費制で、パーソナルトレーニング専門店ではない前提です。」

ステップ2:因数分解

「月商 = 会員数 × 月会費と置きます。会員数はさらに『商圏人口 × 会員化率』に分解します。」

ステップ3:数値仮定(根拠つき)

「商圏は徒歩・自転車圏で人口5万人。日本のフィットネス参加率は人口の4%程度といわれ、低価格の24時間型はその主要な受け皿なので、商圏の3%が会員になると置いて1,500人。」

「月会費は24時間型の相場で8,000円とします。」

ステップ4:計算

「1,500人 × 8,000円で、月商約1,200万円と推定します。」

ステップ5:検証

「検証します。ジムの面積を150坪とすると、1,500人の会員が同時に来るわけではなく、1日の利用は会員の2割・300人程度。時間分散を考えると設備キャパと矛盾しません。」

深掘り質問:「では、会員数を増やして月商を1.5倍にするには?」

A.「会員制ビジネスなので、会員数の増減を『純増 = 入会 − 退会』というフローで考えます。ジムは月3〜5%が退会する高回転の業態なので、実は入会を増やすより退会を減らすほうが効きやすい構造です。」

「①退会率の低下:入会直後の定着プログラムや利用習慣づくりで、幽霊会員化からの退会を防ぐ。②入会の増加:体験・初月無料で入会のハードルを下げる。③客単価:パーソナルトレーニングや物販、法人契約を上乗せする。」

「商圏人口は立地で固定なので、1.5倍は『会員+25%と客単価+20%の組み合わせ』のように、因数に割り付けて達成イメージを示します。」

評価されるポイント

会員制ビジネスを「純増 = 入会 − 退会」のフロー構造で語れたか。この構造はサブスクリプション事業全般に共通するため、SaaSやメディアのケースにも転用できます。

参考値:24時間型ジムの平均会員数は1,000人前後、月商800万〜1,200万円規模とされる(業界推計)。

パターンD:市場規模の推定 ×5問

「◯◯市場は何億円か」を問う型で、新規参入や投資判断など、コンサルの実務に最も近いパターンです。

基本形は「市場規模 = 利用者数 × 年間支出」ですが、それだけでは差がつきません。

上位ファームの面接で評価されるのは、市場をチャネルやセグメントに分解して積み上げ、漏れなく数えられているかです。

■ D-1 日本の英会話スクール市場規模はいくらか【骨子】

難易度:★★☆ / 想定時間:7分(口頭)

前提:大人・子ども向けの英会話スクール(通学型+オンライン)。教材や資格試験は含めない。※この範囲確認で面接官と認識を合わせるのが重要。

分解式:市場規模 = 現役受講者数 × 年間支出。

仮定の根拠:「英語を学びたい人」ではなく「今お金を払っている人」で数える。社会人の1%(70万人)+子ども・学生30万人 = 約100万人。年間支出は月8,000円強 × 12カ月 = 約10万円。

計算:100万人 × 10万円 = 約1,000億円。

検証:大手スクール1社の売上が100億〜200億円規模で、上位数社+中小で1,000億円は整合的。

参考値:通学型を中心とした英会話教室市場は1,000億円規模。教材・試験などを含む語学ビジネス全体では約8,000億円(民間調査による推計)。

■ D-2 日本のペット関連市場規模はいくらか【詳細解答】

難易度:★★☆ / 想定時間:7分(口頭)

「世帯ベース × 支出のカテゴリ分解」という市場規模推定の基本形が身につく問題です。

ステップ1:前提確認

「ペット関連市場を、フード、医療、用品、トリミングや保険などのサービスを含む範囲で推定します。生体販売も含めます。」

ステップ2:因数分解

「市場規模 = 飼育世帯数 × 世帯あたり年間支出、と分解し、支出はカテゴリ別に積み上げます。」

ステップ3:数値仮定(根拠つき)

「飼育世帯は、5,500万世帯の2割強と置いて約1,200万世帯。犬か猫を飼っている世帯が中心です。」

「支出は、フードが月5,000円で年6万円、ワクチンや診療などの医療で年3万円、用品・トリミング・保険などで年4万円。合計で年13万円と置きます。」

ステップ4:計算

「1,200万世帯 × 13万円で、約1.6兆円と推定します。」

ステップ5:検証(頭数ベースでクロスチェック)

「検証します。犬猫の飼育頭数は約1,500万頭といわれるので、1頭あたり年10万円とすると1.5兆円。世帯ベースの結果と整合します。」

面接官からの深掘り質問と返し方

Q.「この市場は今後、伸びると思いますか?」

A.「頭数は飼育世帯の高齢化で減少傾向ですが、1頭あたりの支出はプレミアムフードや医療の高度化、保険の普及で伸びています。『頭数減 × 単価増』で、市場全体は微増からヨコバイと見ます。」

評価されるポイント

支出をカテゴリに分解して積み上げられたか、市場の将来性を「頭数 × 単価」という因数で語れたか。結論の金額より、この構造化が評価されます。

参考実数:約1.8兆円(矢野経済研究所の調査)。推定1.6兆円との差は、医療・保険などサービス分野の伸びを保守的に見た分です。

■ D-3 日本のコーヒー市場規模はいくらか【詳細解答】

難易度:★★★ / 想定時間:10分(口頭)

チャネル分解の力が最も問われる問題です。B-1(缶コーヒー)の結果を部品として再利用します。

ステップ1:前提確認

「日本のコーヒー市場を、消費者が支払う金額ベースで推定します。家庭用の豆・インスタント、缶やペットボトル、カフェ・喫茶店、コンビニのカウンターコーヒーを含みます。」

ステップ2:因数分解(チャネル分解)

「一律に『人口 × 支出』で置くと粗くなるので、購買チャネル別に4つに分けて積み上げます。①家庭用、②缶・ペットボトル、③カフェ・喫茶店、④コンビニカウンターです。」

ステップ3〜4:チャネル別の仮定と計算

「①家庭用:5,500万世帯の6割が習慣的に飲み、豆・インスタント代が月1,000円 → 約4,000億円。」

「②缶・ペットボトル:年間約50億本 × 130円 → 約6,500億円。」

「③カフェ・喫茶店:利用者3,000万人 × 月3回 × 550円 → 約6,000億円。」

「④コンビニカウンター:1日500万杯 × 120円 × 365日 → 約2,200億円。」

「合計で約1.9兆円、丸めて約2兆円と推定します。」

ステップ5:検証

「検証します。1人あたりに直すと年間約1.6万円、月1,300円程度。毎日1杯飲む層とほぼ飲まない層の平均として妥当な水準です。」

面接官からの深掘り質問と返し方

Q.「どのチャネルが伸びて、どのチャネルが縮んでいますか?」

A.「コンビニカウンターとペットボトルが、従来の喫茶店・缶コーヒーの需要を代替して伸びています。市場は『低価格・利便性型』と、体験に対価を払う『カフェ型』に二極化しており、中間の業態が苦しい構造です。」

評価されるポイント

チャネル分解が漏れなくダブりなく(MECE)できているか、他の問題(B-1)の結果を部品として使い回せたか。

参考値:集計範囲により約2〜3兆円と幅がある(カフェのフード売上まで含むかで変動)。推定と同じく「範囲の定義」を先に確認することが実務でも重要。

■ D-4 日本の中古車市場規模はいくらか【骨子】

難易度:★★★ / 想定時間:10分(口頭)

前提:消費者向けの中古車小売市場。業者間オークションの流通額は含めない。

分解式:市場規模 = 年間の中古車小売台数 × 平均単価。台数はストックから導く:小売台数 = 保有台数 ÷ 平均保有年数 × 中古に回る比率。

仮定の根拠:自動車保有台数は約8,000万台。1人のオーナーが乗る期間を平均7年とすると年1,100万台が手放され、廃車・輸出を除いて3割強が国内の中古小売に回ると置いて約350万台。平均単価は100万円。

計算:350万台 × 100万円 = 約3.5兆円。

検証:新車販売(約450万台 × 300万円 ≒ 13兆円)の3割弱の規模感で、台数は新車に近く単価は1/3という構造とも整合。

参考値:3〜4兆円規模(業界推計)。

■ D-5 日本の理美容市場規模はいくらか【骨子】

難易度:★★☆ / 想定時間:7分(口頭)

前提:美容室+理容室のサービス市場。化粧品などの物販は含めない。A-3(美容室の軒数)からの接続問題として出題されることもある。

分解式:市場規模 = 利用者数 × 年間利用回数 × 客単価を、美容と理容に分けて積み上げ。

仮定の根拠:美容室は9,000万人 × 年4回 × 5,000円。理容室は3,000万人 × 年6回 × 3,500円。

計算:美容 約1.8兆円 + 理容 約6,000億円 = 約2.4兆円。

検証(供給側からクロスチェック):美容室27万軒+理容室11万軒 = 約38万軒 × 平均年商600万円 = 約2.3兆円で整合。

参考値:約2兆円強(民間調査による推計)。

以上が、頻出4パターンの例題20問です。

ここまで練習すると気になるのが、「志望するファームで、実際にフェルミ推定は出るのか」ではないでしょうか。

実は、出題の有無・形式・難易度はファームによって大きく異なります。次章では、CDBエージェントが選考支援の現場で得たデータをもとに、エージェントだけが知る出題傾向を解説します。

エージェントだけが知る、ファーム別の出題傾向

ここからは、検索しても出てこない、転職エージェントの現場だからこそ分かる情報です。

本章の内容は、コンサル特化型転職エージェント「CDBエージェント」が直近に支援した中途選考の事例(出題傾向・候補者へのフィードバック)をもとにしています。

※選考の内容は、ポジション・部門・面接官・選考時期によって変わります。本章は当社の支援事例の範囲で確認された傾向をまとめたものであり、特定ファームの選考内容を断定するものではありません。

フェルミ推定が「出る選考・出ない選考」

当社が把握する戦略ファームの中途選考では、フェルミ推定または市場規模推定を含むケース面接が出題される割合が高くなっています。

総合ファームでも、部門やポジションによって出題される事例があります。

一方、直近の支援事例では、ベイカレント、ノースサンド、Dirbato、ストラテジーテックについて、典型的なフェルミ推定が出題されなかった事例が多く確認されています。

ただし、選考ポジションや面接官によって出題内容は変わるため、「対策不要」と断定できるものではありません。

当社では、こうしたファームは人物面やカルチャーフィットを重視する選考設計が背景にある可能性があると見ています。

また、出題されるファームでもテーマは面接官によりさまざまですが、売上推定から改善施策への展開まで求める出題が目立ち、ファームのランクが上がるほど難易度も上がる傾向があります。

つまり、志望ファームによってフェルミ推定対策の優先度は大きく変わります。志望先の直近の出題傾向は、選考データを持つエージェントに確認するのが確実です。

たとえばノースサンドの場合、面接は人事・役員のみで行われ、カルチャーマッチの見極めに重心が置かれています。詳しい選考フローと対策は、こちらの記事で解説しています。
ノースサンド転職攻略ガイド|内定者2名の実例で見る評価ポイント・年収・選考対策

出題形式と制限時間

出題形式は口頭が基本で、筆記やホワイトボードを使う形式は少数派です。

つまり「紙の上で解ける」だけでは足りず、頭の中の構造を話しながら組み立てる練習が必須です。

考える時間は0〜10分が相場で、考える時間を与えられず、その場で即興的に答えさせるケースもあります。

出題される選考段階はファームによって異なり、1次面接から最終面接まで毎回出題されるファームもあります。

「1次を通ったらもう出ない」とは考えず、選考の最後まで精度を保てるように準備しておきましょう。

面接官が本当に見ているポイント

候補者へのフィードバックを集約すると、評価の優先度は明確です。

評価されるのは「①思考プロセス ②コミュニケーション ③数字の正確さ」の順で、答えの数字が実数に近いかどうかは最後です。

分解の筋が良く、仮定を根拠つきで説明でき、面接官とのやり取りが成立していれば、数字が実数から多少ズレていても評価は下がりません。

ただし注意点がひとつあります。数字の「精度」は問われない一方で、桁を間違えるような計算ミスは印象を大きく下げます。

本記事の例題で紹介した通り、答えを出したら別アプローチや単位あたりの数字で桁を検算する習慣をつけてください。

通過する人・落ちる人の違い

実際の候補者フィードバックから、通過した人と落ちた人の違いを紹介します(内容は匿名加工しています)。

通過した人は、面接官の指摘や意見を素直に取り入れ、ディスカッションの中で自分の回答をより良いものに進化させていました。

一方で落ちた人へのフィードバックで多いのは、「ありきたりな回答にとどまり、深い洞察がなかった」「指摘への切り返しが弱かった」というものです。

フェルミ推定は「一人で正解を当てる試験」ではなく、面接官との対話を通じて答えを磨き上げる共同作業です。

最初の答えの完成度よりも、指摘を受けてからの伸びしろの見せ方が合否を分けています。

そしてこの「対話の中で磨く」部分こそ、一人での独学やAI相手の練習だけでは再現しづらいところです。

フェルミ推定の有無や出題形式は、ファーム・部門・選考時期によって異なります。

コンサル特化型転職支援を行うCDBエージェントでは、志望先の直近の出題傾向をふまえて、ケース面接・フェルミ推定の模擬面接と選考対策を支援しています。

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コンサル特化 CDBエージェント

ChatGPTでフェルミ推定を練習する方法

例題を解き終えたら、AIを面接官役にした壁打ちで反復練習ができます。

ここでは、コピペしてそのまま使えるプロンプトを「基礎練習用」と「深掘り面接用」の2種類紹介します。

ただし、後述するようにAIでは再現できない部分もあるため、AI練習は「型を身につける工程」と位置づけるのがおすすめです。

◽️基礎練習用プロンプト(コピペ可)

まずは「解き方5ステップ」を身体に入れるための基礎練習です。

以下をChatGPTに貼り付けると、出題→回答→採点のサイクルを何周でも回せます。

あなたは戦略コンサルティングファームの面接官です。フェルミ推定の問題を1問出題してください。私が回答したら、(1)構造化の妥当性 (2)仮定の置き方と根拠 (3)計算の正確さ (4)検証の有無 の4観点で、面接官として厳しくフィードバックしてください。回答時間は7分を想定し、時間を超えた場合や答えられなかった場合はその点も指摘してください。フィードバックの最後に10点満点で採点し、次に解くべき類題を1問提示してください。

ポイントは、回答を頭の中で組み立てるのではなく、実際に声に出すか文章に書き切ることです。

7分計って解く→フィードバックを受ける→同じ問題をもう一度2分で要約して話す、という流れにすると定着が早くなります。

◽️深掘り面接用プロンプト(コピペ可)

基礎ができたら、本番で合否を分ける「深掘りへの対応」を練習します。

あなたは戦略コンサルティングファームの面接官です。私がこれから伝えるフェルミ推定の回答に対して、実際の面接のように深掘りしてください。ルール:(1)質問は一度に1つだけ (2)私の仮定の弱い部分、計算の漏れ、別アプローチの可能性を突く (3)私が答えるたびに、さらに1段深く追撃するか、納得したら次の論点に移る (4)5往復したら、対話を通じて回答が改善されたかどうかを面接官の視点で講評する。準備ができたら「回答をどうぞ」と言ってください。

前章で見た通り、合否を分けるのは「指摘を受けてから回答を進化させられるか」です。このプロンプトは、その往復を意図的に発生させます。

本記事の例題の深掘り質問(A-1の「事業所用の電柱は?」、C-2の「売上を1.5倍にするには?」など)を自分で再現してみるのも効果的です。

AI練習でできること・できないこと

AI練習でできることは多くあります。分解と仮定の反復練習、即時のフィードバック、類題の無限生成、基礎数値の暗記チェックはAIの得意分野です。

一方で、できないことも明確です。

初見の問題を目の前の人に評価されながら話すプレッシャー、考える時間を与えられない即興性、話すスピードや目線といった非言語面の評価は、AIでは再現できません。

とくに、面接官との対話の中で信頼を積み上げながら回答を磨いていく感覚は、本番形式でしか身につきません。

AI練習で型を身につけたら、仕上げは人が相手の模擬面接で行う。この組み合わせが、最短の対策ルートです。

フェルミ推定対策でよくある失敗

最後に、選考支援の現場で実際によく見られるつまずきを6つ紹介します。

例題を解く前後のチェックリストとして使ってください。

①いきなり計算を始める

前提確認を飛ばすと、面接官の想定と違う範囲を推定してしまい、後の議論がすべてズレます。最初の30秒は「何を数えるか」の定義に使いましょう。

②因数分解に重複・漏れがある

需要側と供給側の要素が混ざった式は、その場で指摘されます。数字を入れる前に、式を言葉で言い切って構造を確定させるのが対策です。

③仮定の数値を説明できない

「なんとなく3割」は必ず突っ込まれます。都市と地方、平日と休日のように構造で分けてから置いた数値は、根拠を聞かれても答えられます。

④桁の検算をしない

数字の精度は問われませんが、桁のミスは印象を大きく下げます。答えを1人あたり・1日あたりに直して実感値と照らす検算を習慣にしてください。

⑤面接官の指摘を拒む

自分の答えを守ろうとして防御的になると、評価される対話が止まります。指摘は攻撃ではなく、回答を良くするための材料として取り込みましょう。

⑥施策が売上構造とつながらない

「売上を上げるには?」の深掘りでアイデアを羅列すると評価されません。客数・客単価・回転数など、自分が作った式の因数に紐づけて提案するのが鉄則です。

フェルミ推定に関するよくある質問

Q1. 対策期間はどれくらい必要ですか?

A. 型を身につけるだけなら1〜2週間で可能です。

本記事の解き方5ステップと基礎数値を押さえたうえで、1日1〜2問のペースで例題20問を回せば、2週間で一通りの型が定着します。

面接まで数日しかない場合は、詳細解答の8問を解き、志望ファームの出題傾向を確認することを優先してください。

Q2. 基礎数値はどこまで暗記すべきですか?

A. 本記事の基礎数値一覧にある10項目で十分です。

細かい実数ではなく、人口1.2億人・世帯数5,500万といった丸め値で覚えてください。

暗記量より、「この問題は世帯数から解くか、人口から解くか」を使い分けられることのほうが評価につながります。

Q3. 答えが実数と大きくズレたら落ちますか?

A. 桁が合っていれば、ズレ自体で落ちることはまずありません。

評価の中心は思考プロセスとコミュニケーションであり、数字の精度は最後です。

むしろ、ズレの理由を「どの仮定が保守的だったか」と構造で説明できれば、挽回材料になります。

ただし、桁を間違えるような計算ミスは印象を大きく下げるため、検算だけは徹底してください。

Q4. 対策におすすめの本はありますか?

A. 定番の2冊で考え方の土台は十分です。

『地頭力を鍛える』(細谷功)と『現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート』(東大ケーススタディ研究会)が定番です。

土台を本で固めたら、あとは本記事の例題20問とAIを使った壁打ちで実戦量を積むのが効率的です。

Q5. 志望ファームで出ないなら、対策しなくてもいいですか?

A. おすすめしません。

出題されない傾向のファームでも、ポジションや面接官によって出題されることはあります。

また、フェルミ推定がなくても、論理的に構造化して話す力は志望動機の深掘りなど選考全体で見られています。

志望先の直近の出題傾向は、選考データを持つエージェントに確認するのが確実です。

まとめ | フェルミ推定は「一人で解く試験」ではない

最後に、本記事の要点を3つにまとめます。

フェルミ推定は正解を当てる試験ではなく、評価されるのは「①思考プロセス ②コミュニケーション ③数字」の順です。

解き方は「前提確認→因数分解→数値仮定→計算→検証」の5ステップで、どの問題もこの型に落とせます。まずは例題20問で型を身体に入れてください。

そして合否を分けるのは、面接官との対話の中で回答を磨き上げられるかどうか。フェルミ推定は「一人で解く試験」ではなく「対話で答えを磨く共同作業」です。

独学とAI練習で型を身につけたら、仕上げは本番と同じ「人との対話」で行いましょう。

志望ファームの出題傾向に合わせた模擬面接で、練習の成果を確認してから本番に臨んでください。

志望ファームに合わせて模擬面接を受ける

フェルミ推定の有無や出題形式は、ファーム・部門・選考時期によって異なります。
CDBエージェントでは、志望先の直近の出題傾向をふまえて、ケース面接・フェルミ推定の模擬面接と選考対策を支援しています。

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